小説を早く書きたい、というのは小説を書いている人にとっては誰もが抱えている願望だと思います。
特に趣味で小説を書いている社会人にとっては、いかに小説執筆のための時間を捻出するかが大きな課題です。
そこで、私なりの最適解を見つけるべく、小説を早く書く為に必要な工程や道具を洗い出してみます。
あなたにはあなたなりの良いやり方があると思うので、気分転換くらいの気持ちで見ていただけると嬉しいです。
目次
準備編
「さぁ、小説を書くぞ!」といきなりテキストエディタを開くことは少なく、書く前にいくらか準備が必要です。
何を書くかが決まっていないと、書きながら考える時間が多くなって、執筆速度にも影響しますからね。
社会人のあなたならお気付きかと思いますが、普段仕事でやってるプロジェクトの進め方とあまり変わりません。あの進め方を小説にも応用しちゃいましょう。
構想を練る
何を書くか、ざっくりとアイディアを出す段階です。
ここでは自由に書きたいことや表現したいことを挙げていく、ブレインストーミングのような感じです。
思いついたことはどんどん書きためておけば、後々別の小説でも使えます。
発想が自由に動き回るようにリラックスするのが良いと思います。
テーマを決める
ここからいよいよ決まっていくことが多くなります。ITのプロジェクトだと要件定義の段階でしょうか。
その小説で言いたいことはなんだろう、と自問して、その答えがテーマになることが多いです。
テーマを軸に物語が進行していきますから、最初に決めておくとブレが無くてすみます。
プロットを作る
テーマが出来たら、いよいよ物語の骨格を作ります。ITのプロジェクトでは設計の段階です。
骨格がしっかりしていれば、物語も破綻することが少ないですし、読む側にとっても混乱せずにすみます。
上級者にもなれば、物語の最初と最後を決めてあとは自由に、なんて書き方もできるかと思いますが、私の場合はプロットを決めておいた方が楽でした。実は最初の頃に上級者の真似をして、とんでもない小説が出来上がったんです。
とはいえ、プロットがガチガチに決まるまで書かないというのではなく、絶対に外せないポイントを押さえていればいいと思います。多少自由に書ける部分もあった方がいい場合もありますし。
執筆編
プロットまで出来たらいよいよ執筆のフェーズです。
小説を書いていて一番楽しいパートでもありますし、大変なパートでもあります。
思うように筆が進まない……なんて経験はみんなあるはず。
そんな時でもスムーズに書き進めるために、以下のことを実践しています。
ちょっとでもいいから書く
小説を書いていると、1日書かなかったときに「次回は倍書いて取り戻そう!」なんて思っちゃうんですよね。
経験則だと、これかなりプレッシャーになるので、段々書くのが辛くなっちゃうんです。つい先日古いPCから、このおかげで沈んでいった小説を何作か見つけてしまいました。
会社で働いていると、どうしても仕事優先になってしまうので、執筆時間の確保は難題になってしまいます。
そこで、1日のうち少しでもいいから小説を書き進めるようにすると、負担も軽くてすみます。プロならともかく、趣味で小説を書いているのに自分の首を締めることになるのは本末転倒ですもの。
執筆する時間を決める
仕事が終わった後、22時から23時までは小説を書く時間にする! と決めておくと、自然と小説を書き進められるようになります。
小学校の時のように、時間割を設定しておくと、その時間が来れば小説を書くモードにすっと入ることができます。
がっつり1時間を取らなくても、10分とかでもいいと思います。負担にならない範囲で時間を決めておくと続けやすいですし。
執筆する環境を整える
執筆する時間をスケジューリングするのと同じく、執筆する空間を整えるのも重要な要素です。
空間を整えるといっても偉大な文豪たちのように書斎を用意する必要はありません。確かに執筆だけに集中できる環境はとても魅力ですが、1日をフルに小説に注ぎこめる人でない場合は、どこでも書ける環境を整える方がいいかもしれません。
特に会社に通勤していると電車に乗っている時間は、スマホを使って執筆できる絶好のチャンスです。
作業の管理
毎日の執筆に関して「進んでる感」を得るためには、どれくらい書いたか作業量を記録しておくのがおすすめ。
レコーディングダイエットにも現れているように、数字で記録していると客観的に判断できるのでとても良いんです。やる気にも繋がりますし。
小説の場合は原稿用紙換算で何枚書いた、とか、テキストファイルの容量を見てどれくらい書いた、というのを記録しておくといいでしょう。
目安として、1文字2バイトで計算しておけば大体の文字数が測れます。文字コードによっては1文字3バイトとかもあるので、正確な文字数が知りたいなら原稿用紙カウンターなどを使った方がいいかも。
さらなる速度向上のために
スケジュールの管理や進め方だけでも効率よく小説を書くことができるようになるかと思いますが、さらにスピードを求めるなら道具に投資するのもあり。
道具を揃える
入力しやすいキーボードを揃えたり、いいマウスを使ったりと、道具にもこだわると速さに繋がるかもしれません。
また、小説執筆用のソフトに関しても有料で良いものがあるので、それを使ってみると良いと思います。
私はWindowsのマシンだとサクラエディタ、MacだとCotEditorを使っています。うん、無料万歳。なぜ有料を勧めた。
CotEditorは「情報を見る」ボタンで文字数まで見られるし、縦書きも出来るので便利です。
入力スピードを上げる
道具をグレードアップした後は、人間の側を強化すべきです。能力への投資ですね。
文字を入力するスピードが上れば、それはすなわち小説の執筆スピードが上がるのと同義です。
今ローマ字入力をしているあなたには、ふたつの選択肢があります。
ひとつは、タイピングソフトなどを活用して入力スピードを高める道。
もうひとつは、日本語入力に特化した親指シフトを習得する道。
ひとつ目については、マナビジョンやe-typingを使って入力スピードを上げることが考えられます。とにかく指が動くスピードを上げることで、入力される文字の数を増やす考え方です。
ふたつ目の親指シフトについては、発想の転換が必要になる新しい道です。親指シフトとは、通常のローマ字入力とは違い、日本語入力に特化したキーボードの入力方法です。
1回キーをタッチすることで日本語のひらがなが1文字入力されるので、単純に考えてローマ字入力の倍のスピードで文字を入力することができます。
このブログでもmacにおける親指シフトの導入方法を紹介しているので、そちらを参考に入力方法を変えてみるのも有用です。
進捗状況はこちら。
私も上記の記事を書いたことで親指シフトに移行しましたが、ローマ字入力に比べてはるかに入力スピードが上がった実感があります。
最初は正直に言って辛いです。打ちたい文字もまともに打てません。でも3日頑張れば「あ、いけるかも」と実感を持って言えます。
今は数ヶ月経ちましたが、親指シフト入力もなんの苦もなくこなすことができています。
おわりに
今回は私が実践している小説の効率的な執筆について紹介しました。
正直に申し上げれば、小説の書き方は人の数だけありますし、参考に出来るところだけ持っていってもらえればなと思います。
ちょっと違った風を感じたいなーって時にこの記事のやり方を試してもらえればとても嬉しいです。
この中でも親指シフトは経験者として是非オススメしたいスキルなので、折をみて挑戦してみてください。
そして出来上がった小説は是非私に読ませてください。楽しみにしています。