自分の手だって小説を書く道具だから鍛えてみませんか?

タイピングのスピードは大事

小説を書く道具はなんだって良い!!

とは言うものの、人に見せたり、印刷したり、ということを考えるとパソコンを使って書くのが楽かもしません。

その時に大事になるのが、タイピングのスピード

いかに時間のロスなく、頭に思い浮かべた文章を文字にできるか。

それを左右するのがタイピングです。

小説を書くスピードの7割はタイピングが占める

確固たる統計データがなく、体感でのイメージなのが大変申し訳ないのですが、小説を書いていてボトルネックになるのがタイピングのスピード。

ボトルネックとは、全体の進行の妨げになる部分のこと。

イメージとしては、砂時計のくびれを思い浮かべてもらうのが良いかもしれません。

あのくびれがもう少し広かったら、砂の落ちるスピードが早くなりますよね。

逆にくびれが狭くなれば、砂が落ちるのにかかる時間は長くなってしまいます。

余談ですが、この砂時計のくびれは「オリフィス」と呼ぶそうですね。

私は常々、頭の中の文章をそのまま文字にしてくれる装置が出てこないものか、そんな奇跡を願いながら指を動かしている訳ですが、タイピングの速さがスピードを左右するなぁ、としみじみと感じています。

頭の中の文章→タイピング→文字になる、という過程を考えると、砂時計のオリフィスに当たる部分がタイピングなのです。

タイピングが早ければ早いほど、全体でかかる時間が短くて済むのです。

じゃあどうやって早くするの?

という疑問が出てくるのは当然ですが、これはどれだけキーボードによるタイピングに慣れているかに応じて変わってきます。

キーボードの配列を覚えていない

どのキーを押したらどの文字が入力されるのか、それも怪しいレベルの人なら、まずはキーボードの配列を覚えることから始めるのが得策です。

小学校で習ったリコーダーの運指を思い出してもらうのが良いかと思います。

」の音を出すために、どの指で穴を押さえるか、といったことを覚えてから曲の演奏に入りますよね。

あれと同じで、「こんにちは」と文字を入力したいなら、「k-o-n-n-i-t-i-h-a」のキーの場所を覚えておくのがベストです。

キーの位置を覚えるなら、タイピング練習のゲームなどを試してみるのが良いでしょう。

ベネッセ・マナビジョンのタイピング練習あたりが無料でできて良い感じです。

入力しようとしている文字がキーボードのどの位置にあるかを画面上に示してくれるので、それを見ながら覚えることもできます。

ローマ字入力とかな入力の両方で試せるので、かな入力派の人もぜひ。

配列は覚えたけど指が動かない

キーの場所は覚えた。でもそんなに速く打てない!

という人は、文字入力に慣れるのがベスト。

オススメの方法は、写経

写経といっても般若心経を書き写すのではなく、夏目漱石の小説を書き写すのが良いですね。

夏目漱石は綺麗な文章を書くので、その表現を学ぶ上でも大きな意味があります。

青空文庫では彼の作品が無料で公開されているので、好きな作品を選んで印刷し、それを見ながらタイピングするとグッド。

パソコンの画面が広ければ、左半分に夏目漱石の文章を表示し、右半分にテキストエディタを表示すると目を動かす距離が少なくて済みます。

文章表現を身につける、タイピングのスピードも上げる、と一石二鳥の練習法です。

配列も覚えたし、スピードも上がって来た

ここまでくれば、タイピングそのものの練習より、とにかく文章を入力するのが良いでしょう。

文章を入力していて、手に負担がかかるようなら、外付けのキーボードを買うとか、パームレストを買うといった手段が考えられます。

あなたが今ノートパソコンを使っているなら、外付けのキーボードを使う意味は大きいです。

なぜなら、持ち運びに特化したパソコンのキーボードより、入力に特化した外付けのキーボードの方が入力がしやすいためです。

私の場合はノートパソコンを使っていながら、家では外付けのキーボード+パームレストという装備です。

たまに外付けモニタを使うこともあり、もはやノートパソコンである意味を成していませんが、入力は格段にやりやすくなりました。

ある程度慣れて来たら、道具の面からタイピングのスピードを上げるのもひとつの手です。

さらなる速さを追求したい

ローマ字入力をしていると、日本語のひらがな1文字につき2〜3回キーを入力しないといけないんですよね。

これが1回で済んだなら、文字入力の時間が2分の1になるかもしれません。

実は、その夢のような速さを実現する手段があります。

それが「親指シフト」入力。

ひらがな1文字が1回の入力で済むため、めちゃくちゃ速く入力できます。

例えば、「こんにちは」を入力したい時、通常のキーボードなら「k-o-n-n-i-t-i-h-a」で9回の入力ですが、親指シフトなら「こんにちは」で5回。

1.8倍の入力スピードです。

親指シフトの名の通り、左手、右手の親指でシフトキーを押せるようになっており、1つのキーで最大3つのかなを入力できる作りになっています。

実際には親指のシフトと同時押しになる文字もあるため、単純に1.8倍とまでは行きませんが、それでもローマ字入力よりは速く入力できます。

日本語を中心に入力するよ!! って人にはぜひオススメしたい方法です。

ただ、これだけのスピードを何の犠牲もなく実現するのは難しい、とあなたも予想が付いているかと思いますが、学習コストが高いんですよね。

勧めておいてこんなことを言うのも良くないんですけど、実は一度導入しようとして挫折しました。

私は職業柄プログラミングしていることが多いためローマ字入力を続けていますが、長めの日本語の文章を書くときには導入したいなぁと再燃。

キーボードそのものを買わなくても、今使っているキーボードの設定を変えれば親指シフトにできるので、練習してみようかしら。

冷静に考えれば、ローマ字入力だって慣れるまでに時間がかかっているんだし、やってみても良いかも。

上で紹介したタイピング速度上昇の手段を親指シフトでやってみようかな。

結論、タイピングの速さは大事

頭の中の文章を文字にするためには、パソコンの場合タイピングが必要になります。

そのスピードを上げれば、文章を書くスピードも自然と上がります。

スピードを上げるためには、以下の方法があります。

  • キーボードの配列を覚える
  • 文字入力に慣れる
  • キーボードをグレードアップ
  • いっそ親指シフトで

最後の親指シフトの話は、自分への説法のようになっていしまいましたが、習得できれば、かなりの時間短縮に繋がると見込んでいます。

プロの作家さんとか脚本家さんも親指シフトを使っている人が多いみたいですし、効果は大きいようです。

仕事に影響の出ないよう、まずはローマ字入力を極めつつ、日本語の文字入力でさらなるスピードを追求したいときに親指シフトを使う、といった使い分けができると良さそうです。